美味しく食べて社会貢献

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災害の頻発や食料自給率低下にもつながる獣害

野生動物の被害としてまず思い浮かぶのは、農作物への影響という方も多いのではないでしょうか。 被害農林水産省の調べによると、野生鳥獣による日本の農作物被害額は、年間約158億円とも言われています(令和元年)。そのうち鹿によるものが約53億円、猪によるものが約46億円と上位を占めています。

なぜ近年、獣害が深刻化しているのでしょう。理由としては、地方の過疎化により耕作放棄地などが増え、動物たちが人里に出てくるようになったことなどが挙げられます。高齢化した農村での獣害対策は、体力面でも金銭面でも負担が大きいもの。結果的に農業を辞めてしまう農業者も少なくありません。

このような状態が続けば、わたしたちが食べられる国産の野菜や果物が、今よりさらに減ってしまうかもしれません。ひいては食料自給率の低下にも繋がるでしょう。

また、鹿が樹皮などを食べることにより森林が破壊され、土砂災害のリスクが高まることも指摘されています。希少生物の減少や、動物と自動車との衝突事故、動物に人が襲われてしまうことなどは、すでに現在起きている問題です。

動物たちに罪はありません。しかし、人間と動物のバランスが崩れることで、弊害が起きているという現実があります。この課題については、地方からでも都心部からでも取り組めることがあるとDAISHINは考えています。

ジビエを楽しめば未来が変わる

ジビエを楽しめば未来が変わる

全国では獣害を減らすためにさまざまな対策がとられていますが、その一つが害獣駆除です。環境省の調べによると1年間の捕獲数は、鹿が約60万頭、猪が約64万頭(令和元年度・速報値)と言われていますが、その120万頭以上のうち、食肉として活用されているのはたったの1割というのが現状です。残りの9割の命は、ただ埋設されたり処分されたりして、無駄になってしまっています。

前章でお話した通り、野生動物=ジビエ肉は栄養価も高く、さまざまな調理法で美味しく味わえ、命をいただくことも感じられる、非常に価値のあるものです。

ジビエ肉を日常的に楽しむ人が増えていけば、無駄にされる命は減っていきます。そして、「ジビエの喜び」をみなさんの大切な人やお知り合いに伝えていただくことで、その輪は広がっていくことでしょう。

ジビエを通じて、野生動物や生態系にも理解が深まることで、動物と人間がほどよいバランスの中で共存できることも夢ではありません。その最初の1歩をあなたの食卓から始めてみませんか?

もっとジビエのことを知りたい!

ジビエを食べたい